鉄骨110番

梁せい差とダイアフラム

Question

梁せいの違いで内ダイアフラムを採用する場合、どのくらいの距離があれば通しダイアフラムが採用されるのでしょうか。内ダイアと通しダイアを選別する基準に明確な数字があるのですか

Answer

内ダイアフラム採用の目安となる梁せいの差は、一般的に100ミリ以上です。梁せいの差がそれ以下の場合は梁のH形鋼にハンチを設け、曲げ部分に補強リブを溶接するなどの方法が考えられます。また、梁せいの差が100ミリ前後で通しダイアフラムを採用する設計事例があるようですが、細かい部材を接合することになり品質面からも好ましくありません。長さが200ミリ未満のコラムは、開先の機械加工が困難だとも聞きます。事前に設計者と協議し、内ダイア等に変更すべきです。
H―H構造の場合は板厚にもよりますが、柱通し、梁通しとも梁せいの差は150ミリ以上が標準と考えられます。しかし、部材寸法、板厚により100ミリ以下の例も見られます。溶接ディテール、溶接姿勢、超音波による溶接部非破壊検査要領等を含めた総合的な検討を加えて決定することが必要です。