鉄骨110番

デッキ受けの溶接

Question

デッキ受け(FB―6×50)の溶接は裏側のみのタップ溶接が多いのですが、時々「完全溶け込み溶接にしなさい」とおっしゃる設計者がいるそうです。構造設計者としての考えをお聞かせ下さい。

Answer

本来デッキプレート受けのフラットバー(FB)などの溶接は、引張応力を受ける側に溶接をすることが基本と考えます。時には上面を溶接した後、その面をグラインダー掛けするようにとの指示が出されたりする例を見かけます。また、FBの上面をフランジ天端から6ミリ程度下げたところで溶接をさせるようなディテールも見られます。
FBの裏側(下面)をCO2半自動溶接にて溶接するディテールも見受けます。このディテールはいわば作用する応力に対し隅肉溶接の裏曲げ的な状況で抵抗することとなります。以前あるプロジェクトでそのようなディテールの曲げ試験を行ったところ、予想に反しFBの曲げ変形が先行し、溶接部の破断には至りませんでした。
但し、CO2半自動溶接が前提であり、アーク手溶接では溶接部に割れが生じ破断してしまいました。
作用する応力に対し裏曲げを受けるような溶接は好ましいとはいえませんが、設計者とよく相談し、効率が良く、耐力も問題のないディテールを工夫してください。