鉄骨110番

HTB接合部摩擦面の処理について

Question

摩擦接合に必要なすべり係数0.45を確保する方法として、自然発生による赤さび・ブラスト処理・やむをえない場合として薬剤処理による場合などがありますが、これらの処理が十分かどうか判別するための合否基準(目安)となるようなものが、あれば教えて下さい。

Answer

高力ボルト接合における摩擦面の処理程度を確認する方法としては、見本帳を用いることが早くしかも間違いの少ない方法であると考えます。
自然発錆による赤さび、ブラスト処理における表面粗さ(50μmRy以上)の確保などが摩擦面処理として要求されています。表面の粗さを数値的に確認するためには、粗さ測定をすることになりますが、すべての部材を確認するようなことは現実的ではありません。
見本をつくり、その見本と対比(視覚と触覚による)させることで、良否を確認することは、有効な品質管理方法といえます。
また、工程上やむを得ない事情で発錆剤・発錆促進剤を用いることもありますが、摩擦面処理の問題点と留意事項について良く知った上で用いることが大切です。