鉄骨110番

カラー材の塗装(1)

Question

錆止め塗装仕様で、JIS K 5625(以下5625)やJIS K 5674(以下5674)などのとき、胴縁や母屋材として使用する軽量形鋼や角パイプ等でクロの素材の上に錆止めを施工しようとすると、リップの中が塗りづらかったり、脱脂作業をしなくてはならないなどの手間がかかります。このため、錆止め塗装済のカラー材を使用したいのですが、市中にあるカラー材はJIS K 5621(以下5621)です。

カラー材を使用してその上に5625や5674を塗ってもよいのでしょうか。最近の設計図書では、まれに「胴縁、母屋等(SSC400)はJIS K 5621 2回塗り」と記載されているものもあります。

Answer

カラー材の塗膜厚は10~15μm程度であり、一般的な錆止め2回塗り(35×2=70μm以上)とは異なったものとなっています。設計図書でJASS18を適用することとなっていれば、母屋、胴縁まで一般的な錆止め塗装2回塗りと同等の仕様を求められることとなり、鉄骨製作工場での塗装は1回で塗膜厚35μm以上の確保が必要となります。そこまでの仕様を求めているかどうかを設計者、工事監理者に確認をしてください。5621の上に5625(シアナミド鉛錆止め)、5674(鉛・クロムフリー錆止め)を塗装することに関しては、5621の付着性に左右されることとなります。