鉄骨110番

メッキ抜き孔の大きさ

Question

メッキの物件で、ダイアフラムのメッキ抜き孔をあける大きさに基準などありましたら教えて下さい。

Answer

建築工事標準仕様書(JASS6)鉄骨工事2007の12節には溶融亜鉛めっき工法に関する要領が示されています。そのなかの12.2のb(8)において「三方向が部品で囲まれる隅角部では一方向のスチフナー、またはウェブに、亜鉛・空気流出用の円形孔を加工する。円形孔の径は35ミリ以上とする。ただし、工事監理者の承認をうけることによって、円形孔をスカラップに変更できる。閉鎖形断面材の端面、または内部にダイアフラムなどの鋼板を取り付ける場合は、開口を設ける」と示されています。35ミリ以上の大きさで、必要とされる部材耐力を損なわない限り、めっき溜まりが生じないように、有効な位置に配置することが必要です。1箇所という必要はありません。
さらに詳細な要領は「溶融亜鉛めっきJISH8641:2007」の解説付属書1表2に補強板の中央孔とコーナー部切欠きの大きさ等が示されています。また、面積のうちの30%以上の孔をあけるといった内容も示されています。
設計者、施工者が有効な位置関係を十分把握することは困難なことも考えられます。溶融亜鉛めっき専門業者のアドバイスを受け、手戻りのない、かつ有効で、設計耐力上問題とならない位置への孔の配置を考えることが大切です。